孤独のグルメ 〜season X〜

1月、都内某所

(ボッボンボボボボッボボンボン
ボッボンボボボボッボボンボン
ピヒュ-ピ-ピッ.ピピッピヒュ-ピッ
ピピッピヒュッヒュヒュッヒュ-ピッ
ピ-ヒョッヒョヒョ-ヒョ-
ピヒュッピッヒュッピペペペペン
ボ-ン)


なんかの店長「本当に今日はありがとうございました」
松重「いえいえ、」
店長「あのレイアウトすっごい気に入りました。この調子でよろしくお願いします。それにしてもこんな天気になるとは…申し訳ない、」
松重「いやいや、これが仕事ですから。」
店長「あ、良かったらこれ、カイロ使ってください。」
松重「ありがとうございます。助かります。(笑)」去る。

 

いや〜、雪かぁ。
東京で降るのは4年ぶりくらいだっけ。
今日はこの後2件残ってる。ちゃっちゃと終わらせないと…

んっ、
そんな事を考えていたら
腹が、減った。
ポン→
ポン↗
ポン↑
「よし、何か食べるか。」

と言っても時間がない。

急いで店を探そう。

博多ラーメン。臨時休業。

その横のお好み焼き、臨時休業。やけくそでクリーニング店。本日休業。

雪め…まあこの天気じゃ仕方ないか。

店がダメとなると...いや、待てよ。

雪、食べれられるんじゃないか。

 

〜近くの公園〜
うーん。

どうなんだろう。(地面の雪を素手で掴む)

おっ!冷たい。

素手だとやっぱりくるなぁ〜

こういう時にさっきのカイロ。

貰っといてよかった。

よし、では改めて

(雪を一掴みする)

(手の中で溶ける雪)

「あっ!」

やってしまった。

カイロで温めすぎちゃったか…

ちょっと水で手を洗ってっと。

よーし、手には厳しいが飯のためだ。我慢我慢。(ザッザッザッザッ)

(両手いっぱいに盛った雪を見て)

よし、だいぶ集まった。

そろそろ食べてみるか。

「いただきます。」

両手で合掌。

こぼれ落ちる雪。

「あ"ぁ"っ!」

やってしまった。

ううーん、一度落とした物を食べるのはマナー的になぁ…

仕方ない。集め直そう。(ザッザッザッザッ)


(ビールのジョッキに集めた雪を見て)

よーし、いい感じだ。

こんな時のためにジョッキを持ち歩いててよかった。

では今度こそ

「いただきます。」

ゴクッゴッゴッゴッゴ

うう〜ん。くるなぁ〜

雪ならではのひんやり感。

刺さる、刺さるぞ〜

つららを飲み込んでるみたいだ。

これはクセになる。

おっ、なんかジャリっとした。

氷か、それとも。

...残念、砂利だ。

雪でよくわからなかったけど、ここ砂場だったのか。

ジョッキで深くすくうのは注意、っと。

公園の子供「ねーねー!あのおじさん雪食ってる!」「こえー!」

お、クソガキだ。

母親「ちょっとゴロー!何指差してるの!」

子供「だってさーあのおじさん」

母親「見ちゃいけませんあんなの!早く帰るよ!」

子供「えー」

...行っちゃった。

ゴロー。俺と同じ名前か。

ゴロー。お前はこうなるなよ。

「ごちそうさまでした。」

うーん、結局7杯もおかわりしちゃったな。

次の取引先でお腹下すんだろうな〜。

「よし、頑張るかっ」

 

 

CMの後は、原作者久◯雅之が公園訪問!